ゴミ屋敷は精神疾患が原因?考えうる精神疾患の例と対処法
部屋中がゴミで埋まってしまったゴミ屋敷は、決して住み心地のいい家とはいえないはずです。しかし、なぜゴミを捨てることができず、ゴミ屋敷と化してしまうのでしょうか?その背景には、さまざまな精神疾患が影響している可能性があります。ここでは、ゴミ屋敷の要因と考えられる精神疾患の症状と、ゴミ屋敷を解決する対処法について解説します。
ゴミ屋敷の原因はうつ病や認知症である場合も多い
代表的な精神疾患である、うつ病・認知症とゴミ屋敷の関係性について見ていきましょう。
うつ病
うつ病は年齢や性別関係なく起こり得る精神疾患であり、何事にも無気力になるのが主な症状です。ゴミを捨てるという行動すら起こせなくなり、ゴミ屋敷状態に発展してしまうと考えられます。
認知症
認知症を発症すると、記憶力が低下するだけでなく、自分の意思を行動に移すことが難しくなるといわれています。ゴミを捨てることさえもできなくなり、ゴミ屋敷と化してしまうのです。高齢者で起こる孤独死において、ゴミ屋敷となった家で発見されたというケースも少なくありません。
セルフネグレクト
子どもや高齢者を放置するネグレクトを、自分自身におこなうことがセルフネグレクト(自己放任)です。自分の身の回りの世話を一切やらなくなるのが特徴で、入浴や食事さえもおろそかになります。部屋のゴミ捨てや片付けも当然やらなくなるため、ゴミ屋敷と化してしまうのです。
ただし、セルフネグレクトの問題点は、生ごみも平気で放置してしまうことでしょう。悪臭や害虫が発生しても本人は何も気にならないため、近隣住民の苦情につながることも少なくありません。
セルフネグレクトの発症原因は、認知症やうつ病、近親者の死によるショック、家族や周辺の人間関係の悪化などが挙げられます。高齢者に多く発症しますが、若年層でも発症する可能性があります。
【ゴミ屋敷の原因】その他考えられる精神疾患の例
うつ病、認知症、セルフネグレクトの他に、ゴミ屋敷の原因と考えられる精神疾患は次のものが挙げられます。
ホーダー(ためこみ症)
ホーダーとは、過剰にモノを集めたり溜めたりすることに喜びや安心を得る一方、モノを捨てることに悲しみや不安、罪悪感、後悔といった苦痛を感じる精神疾患です。他人から見るとただのゴミやがらくたに見えるものでも、それに囲まれた空間を安全な避難場所と認識し、安心感や落ち着きを得る傾向があります。つまり、どんなゴミでも本人にとっては意味があるため、ゴミを捨てるという考えがなく、ゴミ屋敷が深刻化するのです。
ホーダーの原因はまだはっきりしていないものの、遺伝的な要因や幼少期の育ち方が関係していると考えられています。ホーダーが精神疾患と認められたのは2013年と最近のことで、明確な治療法もまだない状態です。
強迫性障害(OCD)
強迫性障害とは、「不合理な行為や思考を自分の意思とは反してくり返してしまう」という精神障害の1種です。髪の毛を抜き続ける抜毛症や、リストカット(自傷行為)などが代表的な症状です。
強迫性障害では、「ゴミ屋敷なのにゴミを捨てられない」、という意思に反する行為をくり返すことでゴミ屋敷につながります。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)
ADHD(注意欠陥・多動性障害)は、気が散りやすい、落ち着きがない、モノを失くしやすいといった症状が特徴の精神疾患です。掃除をしてもすぐに止めてしまう、モノを探すために部屋の中をかき回して散らかすなど、部屋が片付かないことがよくあります。
また、ゴミ捨てのルールを難しく感じてしまい、ゴミを捨てられずに溜めてしまう行為は、ADHDの方でよく見受けられます。
精神疾患が原因でゴミ屋敷になってしまった場合の対処法
現状の部屋がゴミ屋敷になっており、上記の精神疾患に当てはまる方もいるかもしれません。精神疾患を発症している可能性が考えられる場合、次の方法で対処しましょう。
まずは病院へ
ゴミ屋敷の原因が病気の場合、部屋に住む本人だけでなく、家族や近隣住民とのトラブルに発展する可能性があります。そのため、精神科や心療内科などで、疾患に合わせた治療を受ける必要があります。
ただし、ゴミ屋敷状態にさせた本人が自覚し、治療を受けるというケースは少ないのが実情です。家族や周囲の人が協力し、病院を受信させるよう促してあげましょう。
ゴミ屋敷の片付けをしてくれる業者に相談する
ゴミ屋敷なのにモノを捨てられないという方は、自覚している方とそうでない方がいます。ゴミ屋敷を自覚していれば、自分で業者に依頼することも可能です。
一方、ホーダーなどのタイプはゴミ屋敷と自覚していないため、家族や周囲の人が業者に依頼することになります。ゴミ屋敷の清掃やゴミ回収をおこなう業者では、本人への説得など、ゴミ屋敷解決のサポートをすることも可能です。どう対処していいか分からないまま放置するのではなく、ゴミ屋敷に精通している業者に相談することをおすすめします。
まずは病院へ!それでもダメな場合は不用品回収業者に相談してみよう
ゴミ屋敷になるほどゴミが捨てられない原因は、うつ病や認知症、セルフネグレクトといった精神疾患が影響していると考えられます。ゴミを捨てる気力が沸かないため、ゴミ屋敷と化してしまうのです。セルフネグレクトは悪臭や害虫が発生しても無関心になるため、近隣住民とのトラブルに発展しかねないので注意が必要です。
また、モノを溜め込むホーダー、自分の意思と反する行為をする強迫性障害、ゴミが捨てられなくなるADHDもゴミ屋敷を起こす要因となります。これらの精神疾患でゴミ屋敷状態になっていると自覚した方は、心療内科などで必要な治療を受けると改善する可能性があります。本人に自覚がない場合は、家族や友人などの周囲の人が診察を促しましょう。それでも上手くいかない場合は、ゴミ屋敷処理をおこなう不用品回収業者に相談することをおすすめします。
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