ゴミ屋敷の掃除の費用、目安はどのぐらい？

ゴミ屋敷の掃除を自分でやるとなると、1日では終わらない大変な作業になります。そんなときに力になってくれるのが、ゴミ屋敷の掃除をおこなう専門業者です。1日であっという間にキレイな部屋を取り戻せる一方、「費用が高そう…」と踏みとどまる方もいるかもしれません。こちらでは、ゴミ屋敷の掃除にかかる費用の内訳、部屋の広さ別の費用相場、業者を利用するメリットと注意点について解説します。

ゴミ屋敷の掃除にかかる主な費用

ゴミ屋敷の掃除を不用品回収業者に依頼した場合、以下の内容が料金に含まれます。

人件費

作業スタッフの人件費は、現地でおこなう部屋の掃除やゴミの回収作業だけでなく、持ち帰ったゴミの分別や処分も考慮されます。加えて、ゴミ屋敷から出る家庭ゴミを含め、事業として回収したゴミは地域のクリーンセンターに持ち込まなければなりません。分別の時間やクリーンセンター等の運搬費を含め、スタッフの人件費は1人あたり1万～1万5000円あたりに設定されています。

また、1Rで1名、1DKで2名〜3名が必要な人員の目安といわれています。

車両費

部屋から回収したゴミを運搬するトラックにかかる費用です。トラックが大きいとたくさんのゴミを積めますが、費用も比例して高くなります。トラックの車両本体だけでなく、ガソリン代、高速道路料金も含まれるため、近隣の業者に依頼すると車両費を安く抑えられます。

また、依頼者の住宅の近隣に駐車場がない場合、コインパーキング等の料金も車両費の一部として加算されるので注意しましょう。

処分費

回収したゴミを処分する際にかかる費用のことです。金額はゴミの内容や量によって変わるため、作業時間として計算することが多いようです。処分費の目安は、1時間あたり1～2万円程度が相場といわれています。

また、ゴミ屋敷清掃業者（不用品回収業者）が一般廃棄物処理業の許可を受けている場合と、許可がなく委託する場合でも費用が変わってきます。委託すると費用が高くなるので、許可の有無も確認が必要です。

ゴミ屋敷清掃業者（不用品回収業者）の費用は、基本的に上記の3種類を合算したものになります。

オプション費用

上記の費用は、一般的なゴミ屋敷の場合に該当します。突然死や孤独死、自死などが起きた部屋は「特殊清掃」扱いになり、ハウスクリーニングの費用が別途必要になります。

【間取り別】ゴミ屋敷の掃除にかかる費用の目安

ゴミ屋敷の清掃費用の目安を、部屋の間取り別に紹介します。

金額に関する注意点

各間取りの料金で最低額と最高額に差があるのは、ゴミの量と部屋の状況によって料金が変動するためです。

• ゴミの量で料金が変わる要因

  「床が埋まっている」というレベルと、「天井近くまで積もっている」というレベルでは、当然ながら後者の方が費用は高くなります。前者では一番安い軽トラックで足りますが、後者では2トントラック1台では到底足りないためです。

  一軒家ですべての部屋がゴミで埋まっているケースを例にすると、作業人数5名程度で1日がかりの作業になり、安く見積もっても300,000円はかかります。ゴミの量が多さに比例して、人件費・車両費・処分費が高くなることを心得ておきましょう。

• 部屋の環境で料金が高くなる要因

  エレベーターがなく階段で運搬しなければならない場合、「階段料金」として上乗せする業者があります。
  また、スタッフの健康被害が懸念されるようなニオイや大量のホコリ、残飯やペットの糞尿など、衛生状態が悪い部屋は料金が高くなるので注意しましょう。

ゴミ屋敷の掃除を業者に依頼するメリットと注意点

ゴミ屋敷清掃業者（不用品回収業者）に依頼するとさまざまメリットがある一方、いくつかの注意点があります。ゴミ屋敷を片付けてもらいたい方は、次のことをあらかじめチェックしておきましょう。

【メリット1】近所にバレないように作業してくれる

家の外までゴミがあふれているゴミ屋敷もありますが、ほとんどは部屋の中だけにゴミが溜まっていることが一般的です。大々的にゴミ回収をおこなうと、「近所にゴミ屋敷がバレてしまうのでは？」と気にする方も少なくありません。

ほとんどのゴミ屋敷清掃業者は、近所にバレないように作業をおこないます。ゴミを段ボール箱に詰めるなど工夫しているため、安心して任せることができます。

ただし、溜まったゴミによるニオイが外にもれると、近隣からの苦情につながるおそれがあります。トラブルを未然に防ぐため、業者は窓を閉めたまま作業することが一般的です。

【メリット2】体力的な負担もなく、自分の手間をかけずに作業してもらえる

ゴミ屋敷を自分で片付けるとなると、体力的に大きな負担がかかります。業者に依頼すると、どんなに大量なゴミが溜まっていたとしても、1日でゴミをすべて取り除き、キレイな状態の部屋に生まれ変わります。

また、大量のゴミの搬出だけでなく、複雑なゴミの分別もすべて任せられるので、自分自身の手間が一切かからないのは大きなメリットといえるでしょう。

【注意点】会計が明瞭で追加料金の有無をはっきり回答してもらう

料金の会計にかかわる内訳や、作業状況に応じて発生する追加料金がないか、あらかじめ確認しましょう。どんな作業にどれだけの費用がかかるのか、という疑問点を明確にしておかないと、後々で金銭トラブルに発展する可能性があるためです。

悪質な業者で多いトラブルは、「見積書は安くしておき、突然追加料金を上乗せする」というケースです。見積書の内訳をしっかり確認することに加え、当日に追加料金が発生することはないのか、という点を業者に問い合わせて回答を求めましょう。口頭で確認するよりも、できれば書面に明記してもらうと安心です。

ゴミ清掃のプロだからこそのメリットも！

ゴミ屋敷清掃業者（不用品回収業者）の費用の内訳は、人件費・車両費・処理費が基本です。間取りが広くなるごとに費用が高くなりますが、ゴミの量と部屋の衛生状況で料金は変動します。ゴミが天井近くまで溜まっている場合と、床一面にある場合とでは料金に差があるので注意しましょう。また、近所にバレずに作業をおこなうこと、大きいゴミでもすべて運搬してくれるなど、ゴミ屋敷清掃のプロだからこそのメリットがあります。ただし、内訳の内容と追加料金の有無についてはきちんと確認することが重要です。高額請求のトラブルに発展しかねないため、安すぎる業者や見積書があいまいな業者は注意しましょう。